かな書
【読み】
「新しき年のはじめに思ふどちい群をおればうれしくもあるか」
【意味】
新しい年を迎え、気のあった仲間と会うのが楽しいものだ
【解説】
かなは、日本で生まれた文字。漢字(真名)に対して、究極に簡略した文字が、かな(仮名)です。仮名は現在皆様が使っている平仮名と、平安時代から生まれた様々な仮名のうち平仮名以前の仮名を変体仮名といいます。書では、この変体仮名を含め作品に取り入れています。 (次回につづく)
随筆
漢字書
【作品】
一字書「華」
【解説】
「華」は、花びらが美しく咲き乱れている形の象形文字(白川静常用字解より)。雲心庵HP第一回の作品に際して、華やかさを添えてみました。筆に墨をたっぷり含ませ、にじみが出るよう書いてみました。
色紙
【読み】
すいりてんしんをたのしむ
【意味】
お酒を飲んで、無邪気に楽しむ
【解説】
下戸の方には全く理解できないことでしょう。お酒を飲んで、厭な
ことはすっかり忘れ、ただただ幸せな気分に浸る。秋の夜長になぜ
かこの題材がふと浮かびました。
条幅
【作品】
客心驚落木夜坐聴秋風朝日看容鬢生涯在鏡中
【読み】
客心落木に驚き 夜坐秋風を聴く 朝日容鬢を看れば 生涯鏡中に在り
【解説】
朝日の光に浮かぶ自分の容姿、鏡に映った自分に「生涯鏡中に在り」、この鏡に自分の生涯が全てある、とは強烈な迫力を感じる詩である。今年、四十四年務めた会社を退職し、書家として新たなスタートする私に最もふさわしい詩として書いてみました。
篆刻
【作品】
作品に使用した氏名印
【解説】
書は三十数年の経験を積みましたが、篆刻は約二年の初心者マーク
高澤翠雲先生の講座「かんたん篆刻入門」「篆刻自用印講座」(株式
会社可成屋)を受講し、ようやく自前の氏名印を作りました。
これからも篆刻の魅力をこのコーナーで紹介いたします。
第一回ギャラリー総評
五色 嶺風は書道団体 溪風書道会会長宮本渓風先生の下、三十余年にわたり書の研鑽をしてきました。
四十四年勤務した会社を退職、新たに書家として本格的にスタートします。
今後「雲心庵」のギャラリーを通して三ヶ月ごとに作品を発表いたしますので、お楽しみいただければと思います。
最後に、本HPの作成にあたり株式会社KAI PROJECTのスタッフの方々にご尽力いただきましたことに感謝の意を表します。
平成24年11月1日